「秀英丸ゴシック」について
クラシックな印象を持ちつつも柔和で使いやすい人気書体「秀英丸ゴシック」についてまとめてみました。
ベーシック
- 大日本印刷(DNP)が、その前身である秀英舎の時代から100年以上にわたり開発を行ってきた伝統ある書体
- L/Bの2ウエイトで展開
- Adobe-Japan1-3に準拠(9,354字)。字形は「JIS90」
ライセンス
- モリサワ(MORISAWA PASSPORT)、フォントワークス(LETS)、Adobe Fontsにライセンスされている
- CC利用者間でデータをやりとりする場合には(自動インストールされる)Adobe Fontsを使うのが利便性が高い
ベンダー | フォント名 | フォント名(英語表記) |
---|---|---|
モリサワ | A-OTF 秀英丸ゴシック Std | A-OTF Shuei MaruGo Std |
フォントワークス | FOT-DNP 秀英丸ゴシック Std | FOT-DNP ShueiMGoStd |
Adobe Fonts | DNP 秀英丸ゴシック Std | DNP ShueiMGoStd |
派生フォント
モリサワは、2018年から“にじみ”版(ウェイトは「B」のみ)、2020年からAP版(和文・欧文ペアカーニングと最新のIVSに対応した書体)を展開。
- A-OTF 秀英丸ゴシック Std L/B
- FOT-DNP 秀英丸ゴシック Std L/B
- DNP 秀英丸ゴシック Std L/B
- A P-OTF 秀英丸ゴシック Std/StdN L/B
- A P-OTF 秀英にじみ丸ゴ Std/StdN B
通常 | AP版 | にじみ | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
Std | Std | StdN | Std | StdN | ||
ベンダー | モリサワ | L/B | L/B | L/B | B | B |
フォントワークス | L/B | - | - | - | - | |
Adobe Fonts | L/B | - | - | - | - | |
リリース | 2017 | 2020 | 2018 |
- AP版、「にじみ」バージョンもStdに準拠
- いずれもStd版(JIS90字形)、StdN版(JIS2004字形)が用意されている
- Nフォントを利用したい場合にはモリサワのAP版を選択
AP書体
モリサワの書体は、AP版にアップデートされつつあります。AP版の特徴は次のとおり。
- メニュー名を「A P-OTF〜」と表記して区別されている
- 令和合字を追加
- 和文・欧文ペアカーニングと最新のIVSに対応した書体
- アプリケーション上でペアカーニングの値を適用して使うことで、より美しい組版を実現
若干ですが、Wとeの間が詰まっています。
「A-OTF~」から始まるフォントと、「A P-OTF~」から始まるフォントは別書体の扱いとなり、互換性はありません。
合成フォント
私の場合、DNP 秀英丸ゴシック Stdを元にした合成フォントを作って運用しています。
カッコ類、ハイフン、コロン、小書きのかななどを調整しています。