改めて、Illustratorのクリッピングマスクについて

次のようなクリッピングマスクを例に、クリッピングマスクの挙動について改めて解説します。

なお、「マスクに利用するオブジェクト」もオブジェクトなのですが、「マスク」と呼びます。

  • マスク:マスクに利用するオブジェクト
  • オブジェクト:マスクされるオブジェクト

協力: 宇佐美 由里子(Indexdesign)

この記事内の目次

クリッピングマスクの作成

まずは、ベーシックから。

クリッピングマスクを作成するには、マスクとして使いたいオブジェクト(この場合は、グレーの正円)を最前面にして、[オブジェクト]メニューの[クリッピングマスク]→[作成]をクリック。

キーボードショートカットはcommand + 7キー。

マスクを設定した直後、[レイヤー]パネル、および、コントロールパネルには「クリップグループ」と表示される。マスクに使われる図形の塗りや線は消失するが、後から再設定することができる。

トリッキーな挙動

マスクを設定した直後、または、マスクを設定したオブジェクトを選択すると、コントロールパネルでは[マスクを編集]ボタンが押されているように見える。

しかし、[レイヤー]パネルでクリップグループを展開表示すると、マスクだけでなく、すべてのオブジェクトが選択されていることを確認できる。

つまり、選択されているとのはマスクではない。実際の挙動とは異なるファンキー仕様なUI…

オブジェクトを編集

オブジェクトのみを選択するには、次のいずれを行う。

  • [オブジェクト]メニューの[クリッピングマスク]→[オブジェクトを編集]をクリック
  • コントロールパネルの[オブジェクトを編集]ボタンをクリック

マスクを編集

マスクのみを選択するには、次のいずれかを行う。

  • [オブジェクト]メニューの[クリッピングマスク]→[マスクを編集]をクリック
  • コントロールパネルの[マスクを編集]ボタンをクリック
  • [レイヤー]パネルでマスクの図形のみを選択する

コントロールパネルは、マスクを適用直後と同様、[マスクを編集]ボタンが押されているが、ここではマスクのみが選択されていることに注目。

キーボードショートカットでマスクとオブジェクトを切り換える

ぜひともおさえておきたいのが、マスクとオブジェクトの切り換え。これをひとつのキーボードショートカットで行うことができる。

  • [オブジェクト]メニューの[クリッピングマスク]→[オブジェクトを編集]には、デフォルトでキーボードショートカットは割り当てられていないが設定可能
  • [マスクを編集]にも、デフォルトではキーボードショートカットは割り当てられていない。
  • [マスクを編集]と[オブジェクトを編集]はトグル(互い違い)になっている

  • そのため、キーボードショートカットを設定すれば切り換えられる

マスクを解除せずに、オブジェクトすべてを表示する

マスクを非表示にすると、マスクを解除せずにオブジェクトすべてが表示される。

元に戻すにはcommand + option + 3(すべてを表示)。

スピーディに行う(1)

次のようにKeyboard Maestroでマクロを組めば、1ストロークで実行できる。

[オブジェクトを編集]に続けて[マスクを編集]を実行するには、1秒のPauseが必要。

スピーディに行う(2)

下準備として、[オブジェクトを編集]にキーボードショートカットを設定する。ここではcommand + option + shift + 7キー。

次のようにKeyboard Maestroでマクロを組む。こっちの方が速くて、失敗しない。

[プロパティ]パネルを使った場合

[プロパティ]パネルには、[マスク編集モード]というボタンがあります。

[マスク編集モード]をクリックすると、マスクが選択されるわけでもオブジェクトが選択されるわけでもなく、単なる「編集モード」になります。

コンテキストメニューに表示される[選択クリッピングマスク編集モード]と同様。

何が一番速いのか

[オブジェクトを編集]にキーボードショートカットを設定するのが一番速いと考えます。私はcommand + option + shift + 7キーを設定しています。

@OrsoDesign503さんにコメントいただきました。

command押してダイレクト選択ツールで直接選択

確かに!! これが一番速いかも。ただし、私はオブジェクトを選択するときには、[ダイレクト選択ツール]で選択したくない派です。オブジェクト単位での拡大・縮小もできませんし。

まとめ

この記事で一番いいたいこと。オブジェクトのクリッピングマスクでも、マスクを非表示にすると、マスクを解除せずにオブジェクトすべてが表示されます。

戻すには、command + option + 3。隠れたままだと何かと不便なので、重宝すると思います。特に、アートボード単位でマスクしているときに重宝します。

なお、コントロールパネル、[レイヤー]パネル、[プロパティ]パネルでの挙動を確認しながら確認してきましたが、実際には、この フローだと、アートワークのみを見て作業できるのもポイントです。