Illustratorでの合成フォントのコンフリクトの解決
この記事内の目次
Illustratorの合成フォントはドキュメントに属すため、「同じ合成フォントを適用していて、かつ、その合成フォントの設定が異なる場合、次のようなアラートがでます。
ちょっとややこしいので、まとめてみました。
ケース1:ドキュメントを開いている場合
複数のドキュメントを開いていて、それぞれに同じ名前の合成フォントが使われている場合は、シンプルです。
合成フォントの設定を変更すると、ほかのドキュメントの設定内容も変更されます。
ケース2:
「A.ai」のみを開いています。Illustratorは、「A.ai」内の合成フォントの内容を覚えています。
後から「B.ai」を開いたとき、その中に同じ名前の合成フォントが使われていて、設定内容が異なる場合にはアラートが表示されます。
- ドキュメント:「B.ai」内の設定内容が保持される
- 既存:「A.ai」の内容に変更される
アピアランス使用に注意
合成フォントを適用したテキストにアピアランスをかけている場合、次のようなアラートが出やすくなります。ただし、アピアランスを使用していなくても出ます。
さらに、この場合、ドキュメントを保存することができなくなります。
ローカライズの添削例
コンフリクト時に表示されるアラートについて、改めて考えてみました。
開くドキュメントの設定を使用する場合は「ドキュメント」、既存の設定を使用する場合は「既存」、変更せずに閉じる場合は「キャンセル」を選択してください。
ほんの少しの違いですが、こうするとわかりやすくなりそうです。
開こうとしているドキュメントの設定を保持する場合には「ドキュメント」、すでに開いているドキュメントの設定に変更する場合には「既存」、変更せずに閉じる場合には「キャンセル」を選択してください。
追記
おばなさんからコメントいただきました。
合成フォントフォルダ内の設定はアプリに保存されているため、ドキュメントを開いていなくても競合が起きます
なるほどですね。ありがとうございます!
ケース2の場合、ユーザーのLibrary/Application Support/Adobe/Adobe Illustrator (no)/ja_JP/合成フォントフォルダ内に設定が保存されています。Temp内はドキュメントを閉じると消えますが、合成フォントフォルダ内の設定はアプリに保存されているため、ドキュメントを開いていなくても競合が起きます
— あかつき@おばな (@akatsuki_obana) April 14, 2019