Illustratorで複数のパスを交差点で連結する
この記事内の目次
次のように複数の線があり、交差点で連結するときの4つのアプローチについて比較してみます。
- パスファインダーの[アウトライン]
- [連結ツール]
- [シェイプ形成ツール]
- [ライブペイントツール]
- パスファインダーの[分割]
パスファインダーの[アウトライン]
すべての線を選択し、パスファインダーの[アウトライン]を実行します。
- パスの交差点でパスが分割される
- 線幅や線のカラーが「なし」になってしまう
その後、次のように操作します。
- 不要な線を削除する
- 連結したいパスを選択して[パスの連結]を実行
- 線のカラーや線幅を設定する
[連結ツール]
[連結ツール]は、Illustrator CC 2014で搭載されたツールです。
線を2本ずつ選択し、[連結ツール]で削除したい線をドラッグします。
まとめて実行してもよいのですが、2本ずつしか処理できません。
すべて直線であっても、ハンドルが生じてしまいます。
コントロールパネルの[選択したアンカーをスムーズポイントに切り換え]、[選択したアンカーをコーナーポイントに切り換え]を順番にクリックします。
[プロパティ]パネルでも可能です。
[シェイプ形成ツール]
[シェイプ形成ツール]は、パスに対しても有効です。
次のようにドラッグすれば、ドラッグしたパスが交差点で削除されます。
ただし、このままではパスは連結していませんので、パスを連結する必要があります。
パスで囲まれた領域が「面」になるとき(1)
パスで囲まれた領域が「面」になるときには、ぐるっとパスを削除してもよいのですが、[シェイプ形成ツール]で中央部分をクリックすれば、「面」としての図形が作成されます。
パスで囲まれた領域が「面」になるとき(2)
[ライブペイントツール]で中央部分をクリックすれば、「面」の部分を塗ることができます。
その後、線を「なし」にして、ライブペイントを拡張すれば、面の部分のみが残ります。
なお、こちらはアクションで代替できます。
パスで囲まれた領域が「面」になるとき(3)
パスファインダーの[分割]を使えば、もっと簡単です。ただし、線のカラーや線幅は「なし」になります。
まとめ
- オープンパスの場合には[シェイプ形成ツール]が便利。ただし、連結が必要。
- クローズパス(面)の場合には、パスファインダー(分割)が便利
注意点 | 連結 | |
---|---|---|
パスファインダーの [アウトライン] | 線のカラー、線幅が消失する | 連結の必要あり |
[連結ツール] | 不要なハンドルが生じてしまう 2本ずつしかできない | 不要 |
[シェイプ形成ツール] | 面でも可能 | 連結の必要あり |
[ライブペイントツール] | オープンパスの場合には使えない | 不要 |
パスファインダーの [分割] | 線のカラー、線幅が消失する | 不要 |
それぞれのツールについての補足です。
- パスファインダー:昔から
- [連結ツール]:Illustrator CC 2014一向
- [シェイプ形成ツール]:Illustrator CS5以降
- [ライブペイントツール]:Illustrator CS2以降
お礼
「[シェイプ形成ツール]で線も消せますよ」は、3DPI Noteの上西さんに教えていただきました。ありがとうございます!
また、ライブペイントについても紹介されています。