Illustrator 25.3.1(2021年6月リリース)新機能:Illustratorにカンバスの回転が来た!!!
この記事内の目次
Illustrator 25.3.1が2021年6月22日にリリースされました。
Illustratorにカンバスの回転が来た!!!
長年、Uservoiceにて話題になっていたカンバスの回転がようやく実装されました!
カンバスを回転するには
いくつかのカンバスを回転の方法が用意されています。
回転方法(1)ツール
[手のひらツール]にグループに[回転ビューツール]が追加されています。
- カンバスをクリック&ドラッグして回転
- shiftキーを押しながらドラッグすると15°ずつスナップ
- shift + Hキーで切り替えられます。
- ほかのツール使用時に一時的に回転ビューツールへ切り替えにはshift + スペースキー
一時的なツールの切り替え
shift + スペースバーで一時的に[回転ビューツール]に切り替わります。その流れでスペースバーを離すと、15°ずつ回転が制限されます([B])。
ただし、スペースバーで[手のひらツール]に切り替えたあと、shiftキーを押しても[回転ビューツール]には切り替わりません([C])。
回転方法(2)ステータスバー
アプリケーションウィンドウ下部のステータスバーに、カンバス回転の UI が追加されています。
- 入力フィールド右にあるポップアップボタンをクリックし、回転角度リストから選択
- ビューを回転入力フィールドに数値入力し、回転角度を変更
どのツールを選択していても実行できます。
回転方法(3)メニューバーから
[表示]メニューの[ビューを回転]のサブメニューから、カンバス回転角度を指定できます。
回転方法(4)選択しているオブジェクトに合わせてビューを回転
[表示]メニューの[選択範囲に合わせてビューを回転]をクリックして、選択しているオブジェクトに合わせて回転できます。
ただし、選択しているオブジェクトによっては、このメニューコマンドが実行できないことがあります。
なお、英語版では「Rotate View To Selection」ですが、日本語版では[選択オブジェクトに合わせてビューを回転]とすべきです。
回転方法(5)その他
- トラックパッドでのフィンガーアクション(2本指で左右に回転):任意の角度にカンバスを回転
- shift + スペースキー + 左/右矢印キー:15度ごと回転
カンバスを回転をリセットするには
[表示]メニューの[ビューを回転の初期化]
⌘ + shift + 1
- escキー
指定の角度
次のいずれかで行います。
- ステータスバーに角度を直接入力
- 回転させたオブジェクトを基準にビューを回転
キーボードショートカットでは、指定した角度にカンバスを回転はできないようです…
— DTP Transit (@DTP_Transit) June 15, 2021
(指定できるといいですよね!)
次のいずれかです。
・ステータスバーに角度を直接入力
・回転させたオブジェクトを基準にビューを回転 pic.twitter.com/6oy8A2oiMA
スクリプト
あるふぁ(仮)さんが選択アイテムをビューの回転角ぶん回転するスクリプトをツイートされていました。
イラレで選択アイテムをビューの回転角ぶん回転する
— あるふぁ(仮) (@peprintenpa) June 22, 2021
var d=app.activeDocument;
var k=d.activeView.rotate;
var sel=d.selection;
for(var i=0;i<sel.length;i++)sel[i].rotate(k);
ベストな運用
- shift + スペースバーで[回転ビューツール]に切り替え(一時的)
- ドラッグで回転
- スペースバーだけ離し、shiftキーのみでドラッグ(15°ずつ制限)
- shiftキーを離すと元のツールに戻る
- escキーで回転をリセット
書式なしでペースト
[編集]メニューに[書式なしでペースト]が追加されました。テキスト編集のカーソル(Iビーム)が立っているときのみ利用できます。
なお、デフォルトのキーボードショートカットは⌘ + option + Vキーです。
また、環境設定の[クリップボードの処理]カテゴリに、[書式なしでテキストをペースト]オプションが追加されています。
これをオンにすると、デフォルトで書式なしでペーストされます。一長一短ですが…
【たぶんMac版だけ】Illustrator 25.3.1の新機能「書式なしでペースト」は、Unicode正規化のNFCが勝手に適用される。互換漢字が統合漢字に変わってしまうので注意しよう。とくに人名の漢字が気づかずに変わってしまうのはやばいからね。
— ものかの (@monokano) June 22, 2021
なお、カーソルのみが立っている状態で[書式なしでペースト]を実行すると、ドキュメントプロファイルの初期設定になります。
利用時のポイントなど
これね、値組みで「円」を小さくしていると頻発してメチャクチャやりにくいし、日本でとくに被害を被る(たぶん欧米では起きにくい)ので、みんな投票して改善してもらった方がいいよ!
— ものかの (@monokano) June 29, 2021
Pasting text on selected text changes propertieshttps://t.co/6mReaXuqm7
SPAiのプレーンテキストでペーストを使えば解決します。
非表示レイヤーを削除
[レイヤー]パネルメニューに[非表示レイヤーを削除]が追加されています。
実際には、非表示のレイヤーだけでなく、非表示のオブジェクトでも削除されますので、注意が必要です。
Apple Silicon対応
いわゆるM1 Macにネイティブ対応。
ファンキー情報
スクリプトの実行
Illustrator 25.3.1(2021年6月リリース)でスクリプトを実行しようとすると、次のアラートが表示されます。
これを回避するには、JSXファイルを作成して実行します。
悪意のあるスクリプトが実行されてしまうことを防ぐためとのことですが、環境設定で設定できるようにすべき案件。
クリッピングパスを日本語で設定しているPSDファイルを配置すると、クリッピングパスがはずれてしまう
macOS環境のみで発生するようです。
Uservoiceで投票しましょう!
(25.3.1でクリッピングパスが外れるバグで,とうとう…!
— かたやなぎ (@kata1963) July 1, 2021
可哀想すぎる… pic.twitter.com/zu3EpUBzbd
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