IllustratorのUIやローカライズに関して(2020年)
この記事内の目次
IllustratorのUIやローカライズに関しての問題点と思われる箇所や要望をまとめました。
オブジェクトの再配色(ライブカラー)
[編集]メニューでは[オブジェクトを再配色]ですが、
[プロパティ]パネルでは、[カラー変更]になっています。
同じ機能なので揃えるべきです。
英語版では[Recolor Artwork](メニュー)、[Recolor]([プロパティ]パネル)と同じですので、[プロパティ]パネルの実装時に、機能を知らない方が勝手に翻訳してしまったのではないでしょうか?
なお、この機能は通称[ライブカラー」と呼ばれていますが、「再配色」でも「カラー変更」でも、ライブカラーのニュアンスは伝わらないのので、ライブカラーが望ましいと考えます。
ポイント?点? アンカーポイントの数え方
アンカーポイントの数について、[ドキュメント情報]パネルでは「4ポイント」のように「ポイント」になっていますが、[単純化]ダイアログボックスで「4点」のように「点」になっています。
おそらく、「points」についての解釈(翻訳)が揺れているのだと思います。 (訳す必要がないポイントを「点」としてしまった)
なお、[単純化]コマンドを実行するときに出現するウィジェットの上部にも一瞬「●点」と出てきますので、これも合わせて。
「ライブシェイプ」を「シェイプ」と呼ぶのは、ちょっとムリがある…
[オブジェクト]メニューの[シェイプ]のサブメニューについて検討いただきたいです。
それぞれ次の意味合いです。
- シェイプに変換 → ライブシェイプに変換
- シェイプを拡張 → ライブシェイプを拡張(ライブシェイプの属性を破棄)
日本語でも図形を「シェイプ」と呼ぶことがあり、ここで「シェイプ」と言ってしまうと、何かと通じないと思います。
ヘルプにても「ライブシェイプ」と書かれており、「シェイプ」=「ライブシェイプ」とは想像しにくいです。 https://helpx.adobe.com/jp/illustrator/using/live-shapes.html
また、[オブジェクト]メニューの[シェイプ]も、[オブジェクト]メニューの[ライブシェイプ]であるべきです。
[選択]メニュー内でも同様です。
英語版(Convert to Shape/Expand Shape)に準じたものだと思いますが、ユーザーに理解しやすい文言がよいと考えます。
そういう意味では「拡張」という言葉もアイマイというか、煙に巻いている感じですので、[ライブシェイプの属性を破棄]がベストだと考えます。
Flash…
[シンボルオプション]にて、[書き出しタイプ]および、その説明が下についています。
Flashという製品名が消えて久しく、また、このオプション自体が現状では無意味ですので、ローカライズとは異なりますが、見直すべきだと考えます。
プロセスカラー
[スウォッチオプション]ダイアログボックスの[カラータイプ]にてRGBモードを選んでいても「プロセスカラー」になっています。
「プロセスカラー」とは「4色のインキの組み合わせ」(CMYK)のことですので、不自然です。おそらく、RGBを使える以前から存在するUIのため、放置されているだと思います。
かといって、よい文言が浮かばないのですが、「特色」に対しての「色の組み合わせ)」であることを選択するオプションですので「かけ合わせ」が妥当です。
なお、2つしかオプションがないので、ドロップダウンでなく、ラジオボタンが望ましいと思います。ドロップダウンで選ぶのは、クリック数が増え、操作が煩雑です。
ツールバー全部入り
ツールバーの「基本/詳細」について検討いただきたいです。
ちょっと調べればわかるだろうとは思うのですが、「いままで使っていたツールがなくなってしまって困っている」という相談を頻繁にいただきます。 (多くのユーザーは新機能には興味がなく、UI変更もだましだまし使っている)
実際の意味からの「基本/詳細」:
- 基本:基本セット、最小セット、アドビセレクション
- 詳細:すべて、全部入り
せっかくなので、日本語版ではデフォルトは“全部入り”が望ましいと考えます。
ツールバー? ツールボックス
ツールボックスがツールバーなり、また、ツールボックスになって、いまは、ツールバーに戻りました。 その名残で、[キーボードショートカット]ダイアログボックス内に、ツールボックスが残っています。
整列に関する文言
アプリケーション間で整列に関する文言が揺れすぎています。
CCになり、複数アプリケーションを使う方が増えつつある状況ですし、見直すタイミングかもしれません。
私は、Fireworksの[縦方向中央揃え]がしっくりきます。