iPadをサブディスプレイに使うときのSidecarとLuna Displayの比較
macOS Catalina(10.15)の新機能「Sidecar」を使うと、iPadをサブディスプレイとして拡張することができます。
「あれ? Photoshop for iPad、いらなかったんじゃ…」とふと思ったりするのですが、改めて、Luna Displayと比較してみると、それぞれの特性が見えてきました。
Luna Displayとは
iPadをサブディスプレイ化するソリューションにはいろいろありますが、Luna Displayは赤いハードウェアドングルをMacに挿すのが特徴的です。
USB-CタイプとMini DisplayPortタイプがあり、それぞれ$79.99と、そこそこの金額です。
大きさは、赤い部分が2cm程度。外に持ち出すと、なくしそうで怖い。
意外に制限があるSidecar
SidacarはApple Pencilこそ使えるものの、次を利用することできません。
- 指でタップ(などの操作)
- iPadのキーボード
なんか拍子抜け… 「このときには使えて、このときには使えない」のは、心理的に面倒です。
Sidecarのプロコン
よいところ
- 追加費用がかからない
- Touch Barを表示・操作できる(必要か?)
悪いところ
- Catalina(10.15)が必要
- 指での操作、および、iPadのキーボードが使えない
Mac to Macという斜め上からのソリューション
ハードウェアドングルを挿したMacがメイン(プライマリー)。 もう1台のMacを「サブ」(セカンダリー)となり、そちらが外部ディスプレイになります。
やってみたところ、私の環境では、どうしてもサブに入れたアプリが落ちてしまい、実現できませんでした。
さらに「ヘッドレス」というソリューション
さらに、ディスプレイのない(=ヘッドレス)Mac miniにiPadを組み合わせるソリューションも提案されています。
- 新iPad Proが新Mac miniのディスプレイに変身。Luna Displayが魅惑の使い方を紹介 - Engadget 日本版
- Here’s How Apple Should Have Combined the iPad and Mac Mini – Luna Display
比較表とまとめ
そんなわけで、期待大だったのですが、次の点でLuna Displayに軍配があがります。
- 多少古いOSでも対応している
- 指での操作、および、iPadのキーボードが可能
悪い点
- 追加費用が必要
- ドングル挿すのが面倒い
製品 | Luna Display | Sidecar | |
---|---|---|---|
対応するOS | macOS 10.11 El Capitan (or later) | 10.15以上 | |
接続 | 有線 | OK | OK |
無線 | OK | OK | |
操作 | Apple Pencil | OK | OK |
指でタップ | OK | NG | |
iPadのキーボード | OK | NG | |
その他 | Mac to Mac | OK | NG |
Headless | OK | NG | |
Touch Bar表示 | NG | OK |