Illustrator CC 2019が23.1にアップデートされ、[パスの単純化]が強化
来月アタマ(2019年11月)のAdobe MAX USでCC 2020になることが確実なこのタイミングで、なんと機能強化ありのアップデートが行われました。
バージョンは23.1。正確には23.1.1になっています。
パスの単純化
[パスの単純化]コマンドがアップデートされました。大きな変更点は次の2つ。
- デフォルトではミニウィジェットが表示される
- [自動単純化]ボタンが追加
[…]ボタンをクリックすると、従来の詳細ウィンドウが表示されます。逆に小さく戻す機能はありません。
新旧比較
[パスの単純化]は、Illustrator 9.0(2000年リリース)からあるコマンドですが、このアップデートで、細かいローカライズなど、次のように変更されています。
[自動単純化]の実力は?…
[曲線の単純化](旧[曲線の精度])と[コーナーポイントの角度のしきい値](旧[角度のしきい値])の2つのパラメーターは、それぞれの設定やバランスが難しいのですが、[自動単純化]ボタンによって、“いい感じに”仕上げてくれる印象です。
従来はある意味、勘でやっているしかない感じでしたが、[自動単純化]によって、筆文字のニュアンスを保ったままアンカーポイントを少なくしてくれます。
一方、Smart Remove Brush Tool、VectorFirstAidは、まだまだ出番がありそうです…
関連リンク
- 新しくなったIllustrator CC(17.1)の[アンカーポイントツール]は超便利。でも、本当にコレでいいのかな? - DTP Transit
- Creative Cloud道場「第153回 道場破り!」に鷹野 雅弘(スイッチ)が出演しました - DTP Transit
その他の変更点(アップデート)
その他、細かいバグフィックスが行われています。
個人的には、[合成フォント]ダイアログボックスをリサイズできるようになったのが嬉しい。
その他、オブジェクトをガイド化すると中心点が消える問題も解決されています。
無効化機能のオンボーディング
まったくもって意味不明の「アドビ語」ですが、リンク先(Feature Tours and Tips pop up windows keep showing up even after selecting "Skip Tours")によると、「新機能ツアーのポップアップが消えない問題」を解決したようです。
新機能ツアーのポップアップ
新機能ツアーのポップアップについては、インストール直後こそ役立つものの、次の場合には、すべてのポップアップが再表示されてしまい、非常に困ります。
- 初期設定のクリア
- マシンのリプレース
- 消せることがわからない、消してよいのか不安というユーザーが常時、表示したままにして使っている
[すべての警告ダイアログをリセット]の逆バージョンとして、Illustratorだけでなく、ほかのアプリケーションにも[新機能ツアーをリセット]が欲しいです。
その他
ドキュメントプロファイル
ドキュメントプロファイルの読み込みがおかしいようです。
追記
[単純化]をミニウィジェットでなく、ダイアログボックスで開く
[単純化]ダイアログボックス最下部に[最新の設定を保持し、このダイアログを直接開く]オプションが追加されました。
このオプションをオンにしておくと、ミニウィジェットでなく、いきなり[単純化]ダイアログボックスが表示されます。
私はオンにして使っています。
パスの単純化の呼び出し
[オブジェクト]メニューの[パス]→[単純化]には、キーボードショートカットを設定できますが、コンテキストメニューから呼び出すのが早いです。