InDesignに、複数のアートボードのIllustratorファイル、複数ページのPDFを配置する

複数のアートボードのIllustratorファイルや複数ページのPDFをInDesignに配置する方法についてまとめました。

この記事内の目次

InDesignドキュメントへの配置

Illustratorのアートボード、PDFのページを、InDesignの各ページに配置するには、次の方法があります。

  • 手動で連続配置
  • スクリプトで一括配置
  • ユーティリティを利用

いずれの場合にも、IllustratorファイルはPDF互換をオンにして保存する必要があります。

手動で連続配置

[配置]ダイアログボックスで[読み込みオプションを表示]オプションをオンにすると、[PDFを配置]ダイアログボックスが開きます。

[ページ]を「すべて」に変更すると、連続して配置が可能です。InDesignでページを変更しながら、クリック操作で配置していきます。

数ページならこの方法がラク。また、アートボードごとに、配置したいアートワークが分割されている場合にも利用できます。

スクリプトで一括配置

アートボード数が増えた場合には手動配置はムリです。

この場合には、スクリプトを使って一括配置します。そのスクリプトは、デフォルトで入っています。

[スクリプト]パネルを開き、「Smaples」→「JavaScript」の中の「PlaceMultipagePDF.jsx」をダブルクリックして実行します。

注意点は、InDesignのページの左上ぴったりに配置されること。Illustratorで裁ち落としを設定している場合には(-3mm, -3mm)にする必要があるので、これは手動で行います。

私は、[カーソルキー]の値を一時的に「3mm」に設定して移動していますが。何かいいやり方があれば教えてください。

追記():

Ryu-chang最後の30代さんにツイートいただきました。

ユーティリティを利用

PDF貼魔王という、優れもののユーティリティがあります。

  • PDF登録リスト(配置前に一覧表から順番変更などが可能)
  • 塗足し設定
  • ブックレット機能(面付け)
  • リピート( 同じものを1ページに繰り返し貼り込み)
  • 白ページ追加

非常に高機能ですが無料。対応バージョンは、InDesign CC 2014以外。最新版のInDesignでも動きます。

配置後の参照ページ(アートボード)変更

参照しているページ数を変更するのは面倒です。そんなときには Blue-Scre{7}n․netさんのスクリプトが役に立ちます。

具体的には、次の手順で準備します。

  1. 上記のページのスクリプト部分をコピーする
  2. 新規テキストファイルにペーストして、「relink.jsx」のような名称に設定する
  3. [スクリプト]パネルの「ユーザー」に、そのスクリプトを入れる

次のいずれかにて実行します。

  • [スクリプト]パネルの「ユーザー」に入れたスクリプトをダブルクリックする

  • キーボードショートカットで、該当スクリプトにキーボードショートカットを設定し、キーボードショートカットで実行する

[PDFを配置]ダイアログボックスが開くので、参照したいページ番号(アートボード)を変更して[OK]ボタンをクリックします。

Illustratorファイルを配置している場合、レイヤー分けしておくという方法も

次のように、Illustratorドキュメント内でレイヤー分けをしているときには、異なるアプローチが可能です。

InDesignに配置後、コンテキストメニューから[オブジェクトレイヤーオプション]をクリックします。

[オブジェクトレイヤーオプション]ダイアログボックスが開き、Illustratorの最上位レイヤーの表示をコントロールできます。

なお、各オブジェクトをレイヤーに分けるには、次の流れで行います。

  1. 新規レイヤーを作成する
  2. [オブジェクト]メニューの[重ね順]→[現在のレイヤーへ]をクリック

アクションに登録しておくと重宝します。

その他(Illustratorのドキュメント内のオブジェクトを、それぞれのアートボードに分割する)

Illustratorのドキュメント内のオブジェクトを、それぞれのアートボードに分割するには、こちらの記事を参照ください。