Illustratorをインストール後にやること 2019
Illustratorに限らず、インストール直後の状態がベストとはいません。
カスタマイズすべき項目をチェックリストとしてまとめてみました。これをもとに自分なりの作業環境を整備していきましょう。
- 環境設定
- マスト
- 単位と値関連
- 作業内容に応じて
- ツール
- 初期設定
- カスタムツールバー
- パネル
- パネルメニューオプション
- ワークスペース(パネル位置の登録)
- キーボードショートカット
- アクション
- ドキュメントプロファイル
環境設定(マスト)
一般
新しい「新規ドキュメント」インターフェイス、ホーム画面はムダに重い。迷わず、オフにするのが吉。
- 以前の「新規ドキュメント」インターフェイスを使用:オンに
- ドキュメントを開いていないときにホーム画面を表示:オフに
[選択範囲・アンカー表示]
選択範囲へズーム:オフ(お好みで)
Illustrator CC 2017以降、選択しているオブジェクトが中心になるように拡大されるようにズームの挙動が変わりました。ズームインの場合には、とても便利なのですが、ズームアウトが曲者。作業画面をちょっとだけズームアウトしたいとき、画面の中心がずれてしまい不便。
ロックまたは非表示オブジェクトをアートボードと一緒に移動:オン
アートボードの移動や複製時に、ロックされたオブジェクト、非表示のオブジェクトが含まれるようにオンにします。
テキスト
新規テキストオブジェクトにサンプルテキストを割り付け:オフ
Illustrator CC 2017以降、[文字ツール]を選択してクリックすると「山路を登りながら」という文字列が割り付けられます。環境設定でオフにしましょう。空のエリア内テキストを選択し、[書式]メニューの[サンプルテキストの割付]をクリックして、必要なときのみ挿入するのが現実的です。
選択された文字の異体字を表示:オフ
意図せず変更してしまう事故を防ぐためにオフにしましょう。
解像度によって、このオプションをクリックできないことがあります。
スマートガイド
- オブジェクトのハイライト表示:オフ
[オブジェクトのハイライト表示]をオンにしていると、図形にマウスオーバーしたときにわかりやすいのですが、アピアランスを適用したテキストが反転してしまうのでオフにしておくのがよさそう。
ユーザーインターフェイス
- 自動的にアイコンパネル化:オフのまま(お好みで)
- タブでドキュメントを開く:オフ(お好みで)
- UIスケール(お好みで)
パフォーマンス
- アニメーションズーム:オフ(お好みで)
ファイル管理・クリップボード
- 復帰データを次の間隔で自動保存:オフ(お好みで)
- 複雑なドキュメントではデータの復元を無効にする:[復帰データを次の間隔で自動保存]がオンのときにはオフに
環境設定(単位と値関連)
一般
- キー入力:「0.1mm」に(お好みで)
- 角丸の半径:「2mm」mmに(お好みで)
テキスト
- サイズ/行送り:1pt(お好みで)
- ベースラインシフト:0.2pt(お好みで)
単位
プリントメディア向け
- 一般:ミリメートル
- 線:ポイント
- 文字:ポイント
- 東アジア言語のオプション:ポイント
オンスクリーン向け
- 一般:ピクセル
- 線:ピクセル
- 文字:ピクセル
- 東アジア言語のオプション:ピクセル
環境設定(作業内容に応じて)
一般
- プレビュー境界を使用
- 線幅と効果も拡大・縮小
- 角を拡大・縮小
- パターンも変形する
プレビュー境界を使用
[プレビュー境界を使用]は、[整列]パネルメニューと連動しています。
こちらはスクリプトを使って切り換えるのがスピーディです。
[変形]パネル
[変形]パネルでは、 次の3項目が連動しています。
- 線幅と効果も拡大・縮小
- 角を拡大・縮小
- パターンも変形する
ツールの初期設定
[シェイプ形成ツール]
[次のカラーを利用]:「スウォッチ」を「オブジェクト」に変更すると、合体時にドラッグ開始時のオブジェクトの塗りになる。
XD互換
「長方形ツール:M、楕円形ツール:L」を「長方形ツール:R(rectangle)、楕円形ツール:E(ellipse)」にする(好みで)
- Adobe XD互換
- 左手のみで使えるように
参考
パネルメニューオプション
余分なポイントを削除
[パスファインダー]パネルのパスファインダーオプションで[余分なポイントを削除]オプションをオンに。
従来、Illustratorを再起動するとオフになってしまいましたが、Illustrator CC 2019以降、覚えてくれるようになりました。
文字タッチツール
[文字]パネル内の[文字タッチツール]ボタンは非表示にしておきましょう。
[変形]パネル
[変形]パネルメニューの[シェイプの作成時に表示]をオフにしておくと、長方形を作成したときに[変形]パネルが自動的に出現しない。
ワークスペース(パネル位置の登録)
パネルの数は43。こちらをすべて開けば、余裕でディスプレイを埋め尽くしてしまいます。
パネルをカスタマイズする上で知っておきたい鉄則は、「パネルは開けば開くほど、アプリケーションの動作が重くなる」ということです。
つまり、開くパネルを最小限にした方が軽快に作業できます。そこで、パネルをワークスペースとして管理します。
必要最小限のパネルを並べ、新規ワークスペースとして記録する
たまに開くパネルも、位置は覚えている閉じた状態で記録するとい
- グループ化パネルは同時に開閉する
- ワークスペースのリセットにキーボードショートカットを設定しておくとよい
パネルの歴史(1)アイコンパネル
パネルが増えてきたときに出てきたのが「アイコンパネル」です。
普段はアイコン(と名称)だけ、クリックすると、パネルが開くというものですが、クリック数が増えてしまいます。
パネルの歴史(2)コントロールパネル
次に出てきたのが「コントロールパネル」です(CS3から)。メニューコマンドのすぐ下に表示され、選択しているオブジェクトに応じて、表示される内容が変わります。
便利ですが、これでほかのパネルが不要になるわけではありません。
なお、Illustrator CC 2019のデフォルトのワークスペースからコントロールパネルは非表示になっています。
パネルの歴史(3)[プロパティ]パネル
一昨年(2017年)のIllustrator CC 2018からは[プロパティ]パネルが搭載されました。
こちらはコントロールパネルの拡大版。表示領域も広がり、より多くの設定を表示できるようになりました。
しかしながら、[X]などの項目名をクリックしても対応するフィールドがハイライトしなかったり、“帯に短し…”で、やはり、このパネルだけでは完結しません。
パネルのカスタマイズの考え方
私は次のように考えます。
- コントロールパネルは必要
- [プロパティ]パネルで項目名をクリックしてハイライトが使えないのは致命的。現時点では厳しい
- 必要最小限のパネルを並べ、ワークスペースとして登録し、切り換えて使う
アプリケーションバー
こだわりがなければオフに(お好みで)
アプリケーションフレーム
こだわりがなければオフに(お好みで)
カスタムツールバー
Illustratorの最新版、CC 2019ではツールの数は86個もあります。当然、使うツールは 一部でしょう。
- 新規ツールバーを作成し、必要なものをダブルクリックで入れていく
- 「詳細設定」(全部入り)と並べ、普段使いはカスタムツールバー、カスタムツールバーにない場合には「詳細設定」を使うのがオススメ
使用するツールのみを自分なりのツールバーを作って利用します。
[ウィンドウ]メニューの[ツールバー] →[新しいツールバー]をクリック
[新しいツールバー]ダイアログボックスが開くので、[名前]を設定して[OK]ボタンをクリック
空のツールバーが開きます。
ツールバーの一番下の[…]をクリックして、ドロワーと呼ばれるツール一覧を開きます。
追加したいツールをドラッグ&ドロップします。
必要に応じて、ツールバーを2列にします。
基本?詳細設定?
[ウィンドウ]メニューの[ツールバー]には、[基本]と[詳細設定]があります。
メニューコマンドを見る限り、少しわかりにくいのですが、実際のところ、次のような意味です。
- [基本]:最小セット
- [詳細設定]:全部入り
ツールバーの使い分け
カスタムツールバー、基本、詳細設定、どれを使っていけばよいのでしょうか?
詳細設定(全部入り)とカスタムツールバーの2つを並べて使うがよいでしょう。
- 基本はカスタムツールバーを使う
- 必要なときには、詳細設定からツールを選択する
- 基本と詳細設定は同時に表示することはできない
なお、カスタムツールバーのみを表示していても、たとえば、Gキーを押せば、グラデーションツールが自動的に追加されます。ほかのツールを選択すると、グラデーションツールはカスタムツールバーから消えます。
キーボードショートカット
最小限設定したいこと
不透明度(例:1キーで10%、2キーで20%…)
⌘ + T(強調表示)
その他
バックアップ
「(セット名).kys」をバックアップする
アクション
よく行う一連の作業は、アクションに登録し、キーボードショートカットから実行するとよい。
- よく使う一覧の作業はアクションに登録 - DTP Transit
- Illustratorでアクションを実行する1行スクリプトを用意して、キーボードショートカットの自由度を高める - DTP Transit
バックアップ
手動でバックアップする
- [アクション]パネルの[アクションの保存…]をクリック
整列
デザイン作業で最もヘビーに用いる整列にキーボードショートカットを使えるようにカスタマイズする
- Illustratorの整列のキーボードショートカットを設定するとき、Keyboard Maestroの「tapped twice」を利用してキーボードショートカットを増やさない | DTP Transit
- オブジェクトを正確に整列させるIllustrator用スクリプトを作りました - saucer
- 【Illustrator】メニューコマンド以外のコマンドをjsで実行できる用にアクションに登録 - Qiita
ドキュメントプロファイル
自分ごのみのIllustratorになるように、ドキュメントプロファイルで次の項目をカスタマイズするしておくとよい。
- 段落スタイル
- 文字スタイル
- スウォッチ
- シンボル
- グラフィックスタイル
- ブラシ
参考